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「海の見える棚田でトキを学ぼう!日帰りたっぷりトキツアー」を開催しました

2023.09.11 活動報告

事業本部の斎藤です。

農家のお父さん、お母さんとふれあいながらトキを学ぶ「海の見える棚田でトキを学ぼう!日帰りたっぷりトキツアー」を開催しました。

今年度、新潟県から委託を受け、トキ野生復帰推進事業の助成を活用したツアーや体験の企画・造成・実施を、私たち佐渡観光交流機構が行っています。先週土曜日の9日は、「海の見える棚田でトキを学ぼう!日帰りたっぷりトキツアー」を開催しました。

参加されたのは「第四北越まごころの会」の、3歳から60代までの23名の皆さまです。

第四北越まごころの会は、1993年に地域貢献活動の一環として設立され、新潟県内の自然保護ボランティア活動への参加や、環境保護・社会福祉団体などへの寄付活動を行っておられる、役職員の方の有志の組織だそうです。

今回ボランティア活動の舞台になったのは、両津の片野尾という集落。

この片野尾集落は、野生のトキが最後まで生息していた場所として知られています。一度は途絶えたトキですが、今では多くのトキがこの集落の棚田に定着し、餌をついばむ姿が見られるようになりました。今も昔も、この棚田がトキにとって暮らしやすい場所である背景には、ここに住む人たちがトキを優しく見守る温かい心と、懸命な努力がありました。

農家さんとたくさんお話をして、この片野尾という地域にも、そこに暮らす人たちにも愛着を持ってほしい、と、集落の農家さんと何度もお話をしながらこのツアーをつくりました。

まず、米農家の三國さんから棚田についてお話を聞き、棚田でお昼ごはんのお米を、参加者のお子さまたちと一緒にぬか釜にセットしました!もちろんお米は片野尾の三國家の棚田米!ぬか釜の仕組みに参加者の皆さまは興味津々で、マッチに火をつけるのは初めてというお子さまでしたが、上手に火をつけることができました。

それから、棚田で江のそうじと生きもの調査を行いました。その場でどちらの体験がしたいかお客様に選んでいただいたのですが、驚いたのは小さな女の子ほど江のそうじを希望したことです。まだ小学校にあがっていない小さなお子さんが、重たい鋤簾(じょれん)を持って江の泥を掻きあげる姿に、周りの参加者もほっこり。田んぼを管理している農家のお父さんは、「助かるなあ~」と何度も呟いていました。

もう一方の生きもの調査は、イナゴ、ガムシ、ゲンゴロウなど20種類ほどの生きものを捕まえ、大人のお客様もとてもうれしそうに虫かごを持って帰ってこられました。

お昼ごはんは、農家のお母さんたちの登場!
生かしておいたサザエを殻から取り出す作業を、お母さんたちに教わりながら参加者の皆さんに体験していただきました♪取り出してもらったサザエは、お母さん手作りの野菜たっぷりサザエ汁に。
他にも、地元でとれた野菜を使ったおかずや、いご草からつくった手作りのいごねり、漁師さんからの差し入れのイカなどがテーブルに並び、配膳はお子さまたちもお手伝いしてくれました。

お昼ご飯は、農家のお父さん、お母さんもお座りして、一緒にみんなでいただきました。いただきますの前には、三國さんのお母さんから、サザエの食べ方や今日のメニューについて紹介してもらいました。

大きな鍋にたっぷり作ったお野菜たっぷりのサザエ汁は、お客様がかわるがわるおかわりをし、あっという間に空っぽに。愛情たっぷりのお昼ご飯は、お客様もとても満足されたようです。

お昼ご飯のあとは、棚田で捕まえた生きを、生きもの博士の服部さんと一緒に観察しました。トキの存在により、人間を含むすべての生きものが暮らす世界が、持続可能な、豊かなものになるということ、またかつて害鳥と呼ばれたトキも、あくまで人間側の見方であり、生きている生きものはすべて何かの役に立ち支え合っていることも教わりました。

片野尾集落をあとにすると、野生のトキが見れるチャンスのある「朱鷺ロード」を通り、トキを見つけながらながら、トキの森公園に向かいました。公園内は、トキガイドさんのお話を聞きながらゆっくり散策し、遠くにいたトキがお客様の前に飛んでくるというサプライズもありました。

参加されたお客様のアンケートからは、「とても人情味あふれる人ばかりだった」「海、棚田とそこにすむ生き物、トキ、海産物と、佐渡ならではの自然に触れながら、生物、自然がしっかりつながりあっていること、バランスを保つためにできるのことを考えるきっかけになった」「地元の方との温かな交流がとてもよかった」など、とてもうれしい感想をたくさんいただきました。トキを守る活動のお手伝いをする参加者の皆さんと、そのお礼に地元のものでお昼ご飯をもてなす地域の方の、持ちつ持たれつの関係が素敵だなぁと感じた今回のツアーでした。

これからも、地域の方とお客様が、体験や食を通じてたくさん会話をし愛着が湧いて、また来たい!また会いに行きたい!と思っていただけるような企画をつくっていきたいと思っています。

第四北越まごころの会の皆さま、ありがとうございました!

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